SUPER BAND 其の参

「ハハハ。すまない、君にはどうするか決まってから伝えようと思っていたもんでね。」

ゲンちゃんは少し笑いながら、前髪を右手でかきあげつつ爽やかにこう言った。

「なんで俺にはどうするか決める回答権がないんだ?」

「君ならやると言えばやると信じていたもんでね。」

そんな爽やかにそんな事を言われると、何を言われても納得してしまいそうだ。

ゲンちゃんは見た目もイイ男で、クラスや学年問わず、休み時間になると女子に話し掛けられている光景をよく見る。

入学した当初は殺意も覚えた俺だが、話してみて(コイツは出来た男だ)と俺に悟らせた。

「まったく、今度からは事前に俺にも教えてほしいね。」

「以後気をつけます。」

「それより、朝練やるのか?まだ何も決まってないのに」

そうである。まだ誰の何の曲をやるか、またはオリジナルの曲を作るのか、一年の時は俺がギターを弾けるようになるのに付き合ってくれて何もヤラズ決めずだったのである。

「曲に関してはサッちゃんが、オリジナルを作る方がイイと言ってたよ。」

またアイツは・・・

どうせ「人の曲マネんなんかつまら~ん」とかイラン事を言ったんだろう。

「さすが兄じゃ!正解!」

俺は、ゲンちゃんの兄になった覚えはないが・・・

「とりあえず朝練は、それらが決まってからやる事になりそうだね」

「そんな事より、オリジナルでやるとして誰が作るんだ?」

なんとなく分かっていたが、一応聞いてみた。

「サッちゃんが、ウチ作る~!と張り切ってたよ?」

やっぱりだ・・・

「あとグループ名も、ウチ決める~!と手足ジタバタさせてたよ?」

なんでも「ウチがウチが」ってアイツに全部任せてイイのか?

イイワケない!アイツ一人楽しいだけでみんなでやる意味がない!

それに、このままほっといたら「国、作る~!」とか言って建国しかねないしなぁ~。

「それは言いすぎだよ」

サラッとツッコまれたが

「とりあえず、一言いってやる!」

まぁナント言われるか想像つくが、ほっといて勝手にやられるよりマシだ。

「んじゃ放課後ヨロシク!」

どうやらゲンちゃんは俺に、その役を完全に任せるようだ。どうせならもっとイイ役を頂きたいもんだ。

「おはよう・・・」

そろそろチャイムが鳴ろうかというギリギリの時間になってウチのドラマーが登校してきた・・・

其の四 予告!